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長距離フリーチャーターの仕事とは?4t〜大型で出来る、長距離のお仕事はこうだ!

トラックのお仕事についての記事はコツコツ書きためていますので、今日は陸送の仕事に続きフリーチャーターの仕事を数回に渡って解説していこうと思います。

長距離フリーチャーターは奥が深く、臨機応変のスキルが大切な仕事ですが、慣れればこんなにいい仕事はありません。
臨機応変といっても細かく急かされることは滅多にないし、配達件数もせいぜい1〜3件。
安全に走り抜くのがキモの仕事です。
何処へでも行けて、何でも積めるスキルが身につくのもこの仕事です。

目次

それでは、まず簡単に。
距離について
フリーのチャーターって?って言いますと…。
フリーチャーターの仕事の流れの1例

それでは、まず簡単に。

「TAKAOが今やってる仕事は、車種は大型ドライウイング低床車で、距離は中~長距離、業務はフリーのチャーター便です。」←さて今からこれを解説します。

大型ってのはいわゆる10t車、簡単に言うとトレーラーじゃない車でいちばん大きいやつ(笑)。最近の車はドライウイングであれば13t積める車が殆どです。以前はフルサイズの大型で10tそこそこしか積めなかったので最近の13t積みの車を増トンと呼ぶこともあります。
ちなみに大型でも中型車種に4t以上積みたい場合の増トンというのがあってこれはパッと見4tですが…。重量物を運びたいが狭い場所に行くなどの場合に対応するためこのサイズの大型も需要があります。詳しくはこちら→サイト内記事「あなたの免許で乗れるのは何トン車?トラックの大きさの種類について知ろう!」

ドライってのは何かと言うと冷凍機等の空調が付いてないモノで、常温のまま運ぶものに使うトラックということです。どの温度帯で運ぶのかによって、積み荷に対しても同じようにドライかチルドか冷凍か、と言い分けます。

青果用保冷大型ウイング車

青果用保冷大型ウイング車
お休み中。
©TAKAO

ウイングは、箱(荷台)が翼を広げるように横全開する形式のものという意味です。横も後ろも開くのでいろんな形状の物品がいろんな方法で積み降ろし出来るのが利点で、最近では2t車のボディにも普及して来ました。
自動車部品専用の車などは、後ろに扉は付いておらず横しか開かないウイングのことが多いですね(それも、手動で開けられるよう布製のテントみたいなウイングです。幌ウイングと言いますが、電動ウイングだと壊れると開かない訳なので、万が一にも自動車生産工場のラインを止めるリスクの無いよう手動で開く仕様になってると聞きかじりました。本当?)。

低床というのは荷台のフロアが低い車のことです。トラックを横から見てタイヤの軸が4つのヤツを4軸低床といい(タイヤは全部で12本)、今は最もポピュラーな大型トラックのスタイルです。かさばる物、背の高い物も積めるので用途が広いからです。

大型低床4軸ウイング車

大型低床4軸ウイング車

ちなみに昔っからあるトラックの基本スタイル・3軸高床(タイヤは10本。路線屋さんのフロント2軸のは8本)は、荷台の内寸は低床より高さが無いけれど、運転し易くタイヤにかかる経費も本数分少ないっていうメリットがあります。重量物ばかり扱う会社や市場関係なんかは3軸高床が多いです。

スーパーグレートの冷凍ウイング新車

スーパーグレートの冷凍ウイング新車、3軸高床
©TAKAO

3軸低床ってのも少ないながらありますが、前後でタイヤの大きさが違うためもあり路線屋さんなど特殊な所でしか買ってないですねえ。
ちなみにTAKAOは低床4軸歴の方が長く、3軸で運転を覚えた人は乗りにくいと嫌がりますが4軸の方が自然に運転出来ます。要は慣れです。


距離について

距離についてですが、トラックの仕事は距離で分けると3つあります。

地場中距離長距離です。
地場というのはだいたい積みから降ろしまでが2~300km圏内で動いてる仕事で、静岡から茨城程度なら地場ですかねえ。自分の会社のあるエリアで動いている分には毎日帰って来られることが殆どですが、フリーのチャーターの場合は地場だと特に1便当たりの単価が安いので、近距離なら時間がかからない分当日降ろしや2回戦3回戦、件数持ちになることも多いです。ルート配送や宅配、路線屋さんの集配も地場に当たります。
中距離と言うと、だいたい300km以上~500kmくらいかな?関東からだと愛知・ 岐阜・三重などの中京や、新潟・長野・宮城くらいは中距離です。
それ以上になるといわゆる長距離でかなり走りごたえがあります。関東から関西まで翌日着とかだと積み降ろし作業プラス1日600km~700km以上の仕事になります。走るだけで一般道だと15~6時間、高速でも正味10時間ほど。ここに積み降ろしやその待ち時間、休憩がかかってくるので実際はかなり長い就労時間になります。

美しい夕暮れ

夕暮れにもひた走る・・・。
©TAKAO

長距離の場合、「旅ガラス」と言って、例えば関東を出発して広島に荷物を届けたら、次の日は島根で積み福岡で降ろす、福岡で降ろしたら今度は大分に行って積み、大阪で降ろす。兵庫で積んで愛知に届け・・・など、その繰り返しで各地を転々とする流浪の民のようなパターンになることがあります。まさにジプシー。
地元に帰って来られるのは週1回とかになります。
長距離フリーチャーターだと、このパターンが珍しくありません。


フリーのチャーターって?って言いますと…。

決まった日に決まった場所の積み降ろしがコンスタントにあるのが定期便。それに対して、お客さんの発注に応じて動き、毎日どこで何を積むか決まってないのがチャーターです。
荷主さんの方は定期として毎日決まった納品先に出荷しているとしていても、運送会社からするとチャーターっていう場合も多いです。営業力がある大手運送会社さんがそういう仕事を取ってきて自分の会社の車だけでなく他の会社に仕事回す際に、運賃や空車場所の関係で毎日違う運送会社に振ることも多いためです。
いつどこの仕事が無くなるか分からないリスクの多いご時世に、自社の車で定期便の契約をするケースが少なくなったんでしょうね。定期の仕事もカタければいいですけどね。
なので、何でも運べて何処へでも行くフリーチャータースタイルで仕事を請けている運送会社さんも多くなりました。何にでも対応出来るよう低床のウイング車が売れているのはこのためです。

福井県にて積み込み中

福井県にて積み込み中
©TAKAO

フリーとは、それらどこのお客さんがいつ何を何処へ運ぶ依頼をして来るか分からない中で、取れた仕事は何でも・何処へでも行くスタイルのことで、自営業という意味ではありません(笑)
フリーに対する言葉として、貸切というのもあります。日極め、月極めの運賃で特定の荷主の仕事をしますが定期便のようにパターンが決まってないことの方が多く、積みは毎日同じ倉庫でも配達先はあっちこっち、というのが自分の経験上は多かったですね。
フリーの場合前日や当日にならないと次の仕事が決まらない出たとこ勝負です(笑)
毎日のように初見の場所に行くことが多く、毎日がイレギュラーです。でもある程度やってると、有名な倉庫にはたびたび行くので経験で何とかなってくる部分もあります。忘れちゃった頃に仕事がきて「行ったことあるけど思い出せない」ってのが多いですけどね(苦笑)

フリーチャーターはどんな車種でも需要があります。
何でも積めるドライウイングはもちろん、冷凍車・平ボディ・ユニック(クレーン)付なども、それぞれの得意分野で活躍しています。

荷降ろし中の大型ウイング

荷降ろし中の大型ウイング
©TAKAO


フリーチャーターの仕事の流れの1例

まず、月曜日に神奈川県で空荷でスタートするとします。
午前中に地場で積み込み。地場と言っても必ずしも県内ではありませんが、まぁ関東県内や北関東、静岡くらい。

行き先が高速利用の翌々日着で福岡だったとします。そしたらまぁとにかく走って、コンプライアンスを守るため4時間に1回の15分以上の休憩を取りながら(この4時間を1スパンと呼びます)、積み込みのスタート地点や時間にもよりますが浜松から草津・伊賀くらいまでの間で1日の稼働時間が13時間以上にならないようデジタコを切っての休憩に入ります。
11時間以上の休憩の間にコインシャワーや入浴施設を使ってお風呂に入り、ご飯を食べて寝台で寝ます。
朝起きたら朝ごはんを食べてデジタコをONにしてスタート。
同じように休憩を取りながら走り、壇之浦あたりまでか、高速を降りて目的地近くに大型休憩施設(大型で入れるコンビニや道の駅など)があればそこまで走ってまたデジタコを切ります。

壇之浦の関門橋

壇之浦の関門橋
©TAKAO

朝は、到着指定時間を自分が今いる場所から逆算して余裕を持ってスタート。
到着したら荷物を降ろし、次の積み込み場所まで走ります。
大抵翌日の積み込み指示は前日決まりますが、当日荷物を降ろした後も決まらない場合はどこか近くで待機します。この時、勝手に帰り方面に動いてはいけません。大分や鹿児島で夕積み(夕方以降の積み込み)になる場合もあります。

待機が長引きそうなら、分割休憩と言って4時間以上休憩を取ります。
そうすれば休憩明けに何時まで走れるかの縛りが伸びます。

雪道を走る

雨が降ろうが雪が降ろうがひた走る!さすがに槍が降ってきたら走らないですけど。
©︎TAKAO

こうして、積んでは降ろし、積んでは降ろしの繰り返しで、週に一度は24時間以上の休日がなくてはなりませんので週末に関東向けの荷物を積む配車にしてもらって帰ってきて、大概は月曜日に降ろす荷物を積み置きしてトラックを車庫に戻し、1週間の仕事が終了となります。

コンプライアンスをきちっと守っている会社では、全線高速でこのようなスケジュールでもきちんと利益が出ます。

パレット積みの仕事が多い会社ならなおのこと、女性にでもフォークリフト免許があれば出来る仕事です。

このような長距離フリーチャーターの場合に、仕事上注意したい点やあると便利なもの、テクニックなどはまた別記事で紹介したいと思います。