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いきなり大きいクルマでは仕事出来ない、どうしよう!?大型運転手への最短コース!

トラックの運転手になるには、たとえ大型免許を持ってはいても宅配や2tなどの小さい車から始めて段々に4t→大型とレベルアップして行くのが一番堅実ではありますが、いきなり大きいクルマに乗ってみたい人や小さいクルマの配達では細かい件数持ちが苦手で嫌になってしまう人もいるでしょう。

そういう人がとりあえず職歴・運転スキルだけは身につける裏技をご紹介しましょう。

それは・・・、
スクラップを扱っている長距離陸送屋に入ることです。

すごく古いすゞフォワード

「ブレーキ効かない注意」の但し書きが・・・。
©TAKAO

正直この仕事は他の運送業より別な意味でキツいです。
でも、気兼ねなくいろんな車種に慣れることができ、就職も簡単です。
長距離大型から本格的に始めたい人がスキルをつけるにはある程度の期間やってみて職歴を残すことが一番大切です。

陸送屋にもいろいろあり、新車を搬送するイメージの人も少なくないと思いますが、中古車オークション会場での仕事は会場間の移動かお買い上げ車の搬送が殆どで、お買い上げ車の場合は外国人がバラして母国に送る解体屋さんも多く、自分が乗ってる間に多少の傷が増えても問われないことが殆どです。こうなるともう誰がつけた傷だか分からない状態だからです。

ミラーがサビで折れそうなクルマ

TAKAOが運んだ中で一番ボロかったのはコレ。左ミラーがガムテープで固定してもサビで折れそうでした。メーターよりヒドイ。
©TAKAO

その代わり、スクラップにするクルマですのでエアコンが効かないとかタイヤがまともじゃないのは当たり前。バッテリー上がり、燃料切れのクルマもオークション会場にはたくさんありそれらには自分で対応しなければなりません。
なので、ある程度乗用車の方も好きで簡単な整備が分かっている人に向いている手段です。

それと給与は完全歩合制の前渡し(とっぱらいと言います)であることが多く、その中から搬送する車の燃料代や次の搬送先への電車賃を捻り出すことになっています。
とっぱらいが幾らになるかは、その会社次第です。
だからギリギリまでケチれる人(燃費良く走り、必要以上に燃料を入れない、高速はなるべく使わない、電車は指示がない限り特急を使わないで高速バスなども活用するなど)にならなくては利益が上がらず生活がままならなくなっていきます。
また、自分の専用車で走るわけでは無いので衛生用品や着替えは持って歩かなくてはなりません。

でも、これやると旅の達人にはなれます。
電車の旅も気分が変わっていいものですし、駅弁買ってグリーン車に乗るくらいは自分の任意でしたって怒られることもありません。
旅好きなお年寄り(年金受給者)の元運送屋ドライバーさんなどが逆に道楽で老後の仕事にやっているケースもよくあります。
あと荷役が無いので腰を傷めた人にも出来る仕事です。
歩き回るので荷物を減らそうとするでしょう、そうすると必要最低限のものしか持ち歩かなくなりますのでまさに「旅慣れた人」になれます。

今はバスナビや駅探などの便利なアプリもありますので、要領よくやろうと思えばスキルも大して必要ないのです。

古いクルマが好きな人は、小山の某会場なんか行くと珍しいクルマに出会えて楽しいでしょう。
TAKAOも旧車を見つけると写真を撮りまくりました(笑)

日野レンジャー消防車

さすが消防車、古くても程度がいい。
©TAKAO

丸目の古いキャンター

逆にプレミアがつきそうだ(^^;)
©TAKAO

仕事の流れとしては、まずオークション会場なりモータープールなりに行き、自分が引き取るクルマを引っ張り出します。
引っ張り出す・・・というのは、オークション会場などではクルマが順不同に縦に詰められているので、手前のクルマをどかさなければ自分のクルマが出せないことが殆どだからです。
オークション直後(大抵週1回〜2回)なら、出品番号通りに並んでいるので見つけ出しやすいですが、大概の運転手は引っ張り出した後のクルマを元の列に戻さなかったりしますので探すのが大変だったりもします。
特に広い会場では、自分の出したいクルマがどこにあるやら皆目検討がつかず、2時間近く歩き回って探し出したら一番奥に入ってた、なんてこともよくあります。

そして、いざ自分のクルマが見つかって、運良くコンディションが良かったとしても・・・どかすクルマがバッテリー上がりだったり燃料切れだったりは良くあることです。
面倒ですが、そうした場合自分で台車やスクーターに積まれたバッテリーを借りてきて動かさなくてはなりません。ガス欠の場合は会場の人に言って軽油を分けてもらうのですが(ほんっとうに少量しかくれませんので、会場を出たら速攻で最寄りのガススタに寄りましょう)エア抜きは自分でやらなくてはなりませんので、一通りの車種のエア抜き方法は先輩ドライバーに教わっておくといいでしょう。

ナンバーが既に外してあるクルマが概ねですので、会社から仮ナンバーのプレートと蝶ネジ、ワイヤーが貸与されているはずです。ナンバーがない車両には仮ナンバーを付けるわけですが、ボロいクルマだと後ろのナンバー枠やネジ穴がいかれてるのも多いので、そういう場合はワイヤーでナンバープレートをくくりつけます。

中には本当にコンディションが悪く、クラッチ調整を自分でしたり水やオイルを足しながら走らなくてはならないこともあります。

とっぱらいの中から燃料代も自分持ちですので、ウサッピィとかエネオスとかの現金会員カードは持っていた方がいいですし、ノーブランドの安いガススタをルート上で押さえておくのもテクニックの一つです。
中古車はチェーンも積んでないタイヤもツルツルのクルマが多いですが、豪雪地帯を避けられない時には運転のテクニックが物を言います。遥か先の信号を見て、止まらず済むようスピードを合わせ、急のつく動作をしないこと・・・これはどんなクルマに乗っても活きるテクニックです。

パンクしたトラックを無理くり積んだ

こんな無茶をしたことも・・・もう、時効!
©TAKAO

しかし、こんな面倒な仕事でも、それが活きる時が来ます。

普通に荷物を運ぶ運送屋に自分の専用車両で働いたからと言って日常点検や簡単な整備は自分でやらなければなりませんから、メカに詳しくなっていることや大型可のガススタやコンビニを覚えておくこと、万が一の時の応急処置を知っておくことは大きな武器になるのです。

それなりに大変な業務ではありますが、大型免許をとったらまずはこの仕事をしばらくやることで立派な職歴となり、より良い企業にステップアップ出来るでしょう。

オルタレンクレーンの古いやつ

途中でファンベルト切れました。
©TAKAO

※実はTAKAOは電車やバスが子どもの頃から苦手でした。
席が空いてなかったり待ち時間に並んでたりして立ってると貧血で倒れたり、お腹が痛くなったりすることが必ずあったからです。一種のパニック障害と言ってよかった類のものかも知れません。
それが、椎間板ヘルニアの手術後で無理が出来ない時この仕事をするに当たって何しろ電車が怖かったんですが、始めてみたらそういった症状はあまり出なくなりました。
歳とって低血圧が治ったせいもあるかも知れませんが・・・。
で、普段お目にかかれない遠い地域の電車や寝台特急の写真を取ることも出来、鉄子になりそうなくらい電車の旅が好きになりましたね。

サンダーバード号

サンダーバード号
©TAKAO

北陸鉄道浅野川線

北陸鉄道浅野川線、ラッセルつき車両
©TAKAO

ただ、とっぱらいの金額にもよりますが、本来高速代が出るところをケチらなくてはならないので例えば栃木から兵庫まで15時間以上かかります。途中で寝たりするとあっという間に19時間くらいの行程になってしまいます。
で、納車が終わったらまた電車移動ですので寝ている時間が取れません。
TAKAOは次の指示がなかなか出ないときはこれ幸いとネカフェやビジネスホテルのデイユースを利用して寝まくりました。
それでも TAKAOはブラック長距離をやった経験があるのでこんなもんだろうとなんとかやっていて「お前女のくせによう走るな」と上司に言われたこともある一方、途中で爆睡してしまって延着常習犯の人や、実際居眠りで事故ってしまった人もいました。
とっぱらいが安いのはブラック企業ですし、タフな人、要領のいい人でないと務まらないかも知れません。
「ここは危ない」と思ったらすぐ辞めるのも危機管理のうちです。
※TAKAOも力技でその場で修理!とかがある程度までしか出来ないので、「かなり疲れるな」と思って事故る前に辞めたのが正直なところです。

新車の長距離搬送の場合は移動電車賃も出たし燃料会社持ちだったので飛び石と事故だけ(タイヤを縁石に擦っただけでもアウト)気をつけていればおいしい仕事と言えたんですが、それはもう少し運転に慣れてからをお勧めしたいです。

スーパーグレートの冷凍ウイング新車

スーパーグレートの冷凍ウイング新車
©TAKAO

もし利益が薄くてもなんとか生活していけるのであれば、高速やタクシーや特急、ビジホはフル活用して「スキルアップのための投資期間」と割り切って疲れないようにやるのも一つの手かも知れません。

そう言えばTAKAOが大型の免許を取るのに教習所に通っていた時「失業したからとりあえず大型免許持ってれば就職の幅が拡がるだろうと思って取りにきた」という中高年男性がすごく多かったのですが(もう20年も前です。どんだけ不景気続いてるんだ日本)、そういう人にもぜひお勧めしたいパターンですね。

やはり免許だけ持ってても、いきなり大型乗らせてくれる企業はそうありませんから・・・。